日本では仏教形式での葬儀が一般的で、香を焚いて死者を拝む「焼香」が行われています。精神と肉体の穢れを落とし、綺麗な心身でお参りするための重要な作法です。では、キリスト教の葬儀では焼香は行うのでしょうか。
キリスト教の宗派には「カトリック」と「プロテスタント」があり、宗派によって葬儀の流れは変わります。一般的にはカトリックの方が厳格だと言われています。カトリックの葬儀は教会で行い、お通夜で焼香(或いは献花)を行うことがあります。
これはカトリック儀式書に記載されている内容です。ただし日本独自の典礼とも言われているため、国よっては異なるかもしれません。作法について特に定めはなく、仏教の宗派のように香を落とす回数などは決まっていません。対してプロテスタントでは、異教の偶像崇拝にあたるため日本でも行わないのが一般的だとされています。キリスト教信者によっては仏教の葬儀では香を焚かずに頭を下げるだけ、手を合わせないという方もいます。捉え方次第ですが、いずれにしても故人の宗派の作法に従うのが最良の弔いでしょう。もちろん、仏教徒にも言えることです。何も知らないまま参列してしまうと手を合わせるなどの不作法をしてしまうことがあります。